ボタニカルライフとは、
植物の力と“手”のぬくもりを暮らしに取り入れて、
日常の中に、本当の豊かさを育んでいく生き方です。
もともと私は「天然の香り」に惹かれ、アロマテラピーの世界に足を踏み入れました。
初めは、自分の気分を整えるため──いわば趣味としての学びでした。
ところが、ある日、それが“誰かのためになる”経験へと変わったのです。
娘がまだ幼い頃、背中に湿疹ができたことがありました。
病院へ連れて行く前に、手元にあったカモミールのハーブオイルで背中をやさしくマッサージしてみたところ、
みるみるうちに赤みが引き、数日後にはすっかりきれいになっていました。
そのとき、娘が言ったひとこと。
「ママの手、お薬みたい!」
香りへの興味から始まった私の植物の学びは、
この瞬間、学びが“暮らしに生かせるもの”へと変わっていったのです。
この体験をきっかけに、私は植物の持つ力をもっと深く知りたくなり、
アロマテラピーからメディカルハーブ、食や環境、心理などの学びへと広げていきました。
暮らしの中で植物を育てたり、使ったり、加工したりすることで、
五感が目覚めて、暮らしの質が少しずつ変わっていく──
その“手応え”を、何度も何度も体験してきました。
私が大切にしているのは、
「生活」と「暮らし」の言葉の違いです。
「生活」は生きるための行為、
「暮らし」は、自分らしさを創造する営み。
ボタニカルライフとは、まさに“暮らし”を整えていくものです。
衣・食・住・健康・美容──それらを植物の力を借りながら、《育てる》《摂る》《つくる》ことで丁寧に整えていく。
それは、自分自身を満たすことであり、やがて周囲の人にも優しさを分けていくことになります。
植物を暮らしに取り入れるようになると、
次第に目に映る景色が変わり、感性が繊細になっていきます。
たとえば、これまでただの「雑草」だった道ばたの草花が、
「何かに使えないかな?」と気になったり。
季節の移ろいや、野菜の色や香りの違いに気づいたり。
そんな小さな気づきの積み重ねが、
やがて「未来」や「地球環境」へと、自然と意識を向けさせてくれるのです。
地球環境とは、遠い世界のことではありません。
私たちが毎日暮らし、働き、歩く場所。
ふと見上げる空、道ばたの草、庭の木々。
そっと話す誰かの言葉、触れ合う人の笑顔──
それらすべてが、地球環境の一部です。
そして、私たち人間もまた、ひとつの“生きもの”として
この豊かな地球の循環の中に生きている存在なのだと、
植物は静かに、でも確かに教えてくれます。
ボタニカルライフプランナーとは、
そんな「植物とともにある暮らし」を実践し、
それを自分自身や家族に還元しながら、
周囲の人や地域、社会へと静かに広げていく人のことです。
・小さな庭を大切に育てる人
・日々の料理や手仕事に植物を活かす人
・家族や子どもに、自然の恵みを伝えようとする人
・地域の人と植物を通してつながろうとする人
・企業や教育現場で、植物との関係性を育もうとする人
その形はさまざまですが、根底には共通して、
「自分が満たされたことで、誰かにも手を差し伸べたくなる」という想いがあります。
本当の豊かさとは、
自分を整え、満たし、その余白で誰かの役に立てること。
それは決して特別なことではなく、
植物と手を使ってできる、暮らしの中の小さな一歩から始まります。
学びにも、2つの種類があります。
1つは「勉強」──誰かが見つけた答えを学ぶこと。
もう1つは「研究」──自分で問いを立て、自分なりの答えを探すこと。
私たちボタニカルライフプランナー協会は、
この“研究”の姿勢を大切にした、大人のためのライフカレッジです。
香りに惹かれたあの日からはじまった私の旅は、
いま、仲間たちとともに「植物とともに暮らす社会」を育むという、
新しいステージに向かおうとしています。
あなたの「好き」も、誰かの力になります。
そして、あなたの暮らしから、地球の未来が育っていきます。
植物とともに、自分を知り、暮らしを整え、
誰かのためになる循環を、一緒に育んでいきましょう。
🌱末吉 真由美
ボタニカルライフプランナー協会 代表